竹本 正人
Masato Takemoto
PROFILE
1960年生まれ、岡山県出身。大学卒業後、監査法人にて主にSEとしての業務に従事。1984年に大手精密機器メーカーに転職、国内法人営業を長年担当し定年退職。2020年にコンサルタントとして独立、2021年より神奈川県よろず支援拠点コーディネーターを務める。2022年株式会社フォレストファームのコンサルタントとして参画。中小企業診断士。得意分野は、BtoB営業支援。
これまでの経歴について教えてください。
大学卒業後、監査法人にて主にSEとしての業務に従事。27歳の時、結婚と同時に神奈川県に移住し、大手精密機器メーカーに転職しました。同社では、法人向けのプリンターやコンピュータ、ソフトウェア等の国内法人営業を長年担当しました。
定年退職の時期が迫り、その後の人生設計を考え思い立ったのが、「中小企業診断士の資格を取得する」ということでした。在職中から勉強を始め、2019年に資格を取得。人生100年時代、これまでの経験を生かして、世の中に貢献したいと考えています。
現在は、神奈川県よろず支援拠点コーディネーターを務める傍ら、フォレストファームのコンサルタントとして参画しています。
普段はどんなお仕事をされていますか。
日々、中小企業・小規模事業者を対象とした様々な経営相談に乗っていますが、前述の通り、BtoB営業支援が得意分野です。
当然ながら、私が営業として働いていた環境と中小企業における環境は、バックアップ体制や投入できる資金など「使える経営資源」が異なります。また、この数十年で時代は変化し、営業を取り巻く環境は大きく変わりました。
しかし、自社製品を買ってもらうという根本は、大手も中小も変わりません。一筋縄ではいかない難しさもありますが、そこがコンサルタントの腕の見せ所です。実際に使える営業スタイルをお客様と共に考え、サポートさせていただいています。
大切にしている考えを教えてください。
営業スタイルについては、あえて「こうあるべき」と型にはめないようにしていますが、訪問件数など営業活動の絶対量は間違いなく必要であると考えています。案件の質を重視することは大変重要ですが、さまざまな商談経験を積むことで専門知識が深まり、結果として効率的かつ効果的な成果を生むことができるからです。
私が営業の仕事を始めた1980年代は「足で稼ぐ」時代。業種やエリアだけ振り分けられ、あとはひたすらアポ取りや飛び込み営業の日々。現代とは少し状況が異なりますが、その多くの経験で身についたことは、非常に大きかったと考えています。
コンサルタントとして独立してから数年ですが、年間数百回という相談をこなす中で幅広い業界のことを知る機会にもなり、確実に視野が広がったと実感しています。
営業マンへのアドバイスをお願いします。
近年は、「顧客の課題を解決する」から「顧客の顧客のニーズは何か」を考え、提案する営業に変わり、どんどん複雑化しています。BtoB営業の世界でもMA、SFA、CRM等様々な顧客獲得システムや効率化システムを導入しているケースが増えてきました。営業活動にITツールを活用する傾向は、ますます高まると予測されます。
それでも成約率を上げるためには、リアルなコミュニケーションが必要不可欠だと感じていますので、顧客とは、できるだけ対面でコミュニケーションを取ることを心がけていただきたいと思います。
目標を教えてください。
BtoB営業のキモは、「交渉している担当者の背後に複数の決裁者がいる」、自社製品やサービスが「どのように顧客に利益をもたらすのか」、「企業がものを買うのは投資である」ということを理解することだと思っています。
そして、営業は「アート」のようなものだとも感じています。時代背景や顧客ニーズに合わせて変化していくものであり、営業マンの個性によっても千差万別です。
誰にでも共通するマニュアルはなかなか難しいものですが、それでも、約40年にわたりBtoB営業に携わってきた経験を生かし、いつか私の集大成ともいえる書籍を出版したいなと考えています。