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小池 俊介

小規模事業者持続化補助金とは(第4回)



こんにちは!

中小企業診断士/フォレストファーム取締役の小池です。


今回も前回に引き続き、国の小規模事業者向け政策として定着しつつある『小規模事業者持続化補助金』について解説をしていきます。

第4回目の今回は、計画書の記載方法①「補助事業の効果」の書き方について解説していきます。


持続化補助金の政策目的は、小規模事業者の方に売上や利益を上げていただき、事業としての持続的発展を目指していただく、ということです。つまり、補助金を使って売上(または利益)を上げてください、ということが主旨なわけですね。ここから考えても明らかな通り、「補助事業の効果」には売上(または利益)が上がる、ということが求められるわけです。


シンプルに言うと、事業実施前のX年6月の売上高が1,000千円だったのが、補助事業実施後のX+1年6月の売上高が1,500千円になる、というのが「補助事業の効果」なわけです。ここを明確に記載している方が意外と少ないように感じます。


さらに言うと、売上高が上がるためには、「客数」または「客単価」が上がる必要があるわけです。どちらが上がるのかが明確になっていたほうがわかりやすいですし、例えば「来店客数」、「ホームページのPV数」、「転換率」、「会員顧客数」などといった定量的な数値が上昇する、と記載されていたほうが根拠になり分かりやすいはずです。

ここまで記載できているケースは非常に少ないように思います。


逆の言い方をすると、補助金を使って売上を増やすには、「来店客数」や「会員顧客数」などといった売上(または利益)との相関度が高い指標を明確にし、そうした指標を向上させる取り組みであるべきなのです。ここを整理せずに補助金などで投資を行うケースが非常に多いので、売上に貢献できていない投資が世の中に多く存在するのではないのでしょうか。


今回は「補助事業の効果」の記載方法について解説をしました。実はこの内容は、神奈川産業振興センターが発行する広報誌に寄稿したことがあります。こちらでは画像付きで説明をしていますので、よろしければそちらもご参照ください。

(神奈川産業振興センター 広報誌「さぽかな 2021年4月号」P15


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