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小池 俊介

年商1億円企業の次のステップ 〜財務編⑥〜



こんにちは!

中小企業診断士/フォレストファーム取締役の小池です。

今回も前回に引き続き、損益計算書の見方について解説をしていきます。


積み木方式で、損益計算書に記載されている内容の構造を解説してきましたが、今回は前回出てきた「◯◯利益」が示す内容について説明します。そのためには、「売上原価」や「販管費」などの意味がわからないと理解ができないです。


簿記や仕訳の勉強ではないので、ざっくりとした理解という意味で解釈していただく説明となりますが、まず「売上原価」とは、ざっくりいうと「仕入れ」です。ラーメン屋さんでいうと、麺や具材の仕入れがこれに当たりますね。また私のようなコンサルタントは「仕入れ」がありませんから「売上原価=0」という商売もあり得ます。

売上から仕入れを引くと、売上総利益(=粗利)という利益が残ります。つまり売上総利益とは、売上から仕入れを除いた利益ということが言えます。基礎的な利益を示すものとして売上総利益は使用されます。


次は「販管費(=販売費及び一般管理費)」です。売上総利益から販管費を引くと「営業利益」という利益が残ります。では「販管費」とは何かというと、ざっくりいうと「仕入れ以外の経費(金融費用を除く)」が販管費です。ラーメン屋さんでいうと、お店の家賃や水道光熱費、アルバイトの人件費などが販管費に当たります。こうしたことから、「営業利益」とは、本業の利益を示すものとして使用されます。


「営業外収支」について解説します。「収支」という言葉のとおり、「営業外収入」と「営業外支出」という足し算引き算、両方を含めた言葉になります。ラーメン屋さんの例で行くと、このラーメン屋さんが賃貸アパートを所有していて、その家賃収入がありますという場合この家賃収入は「営業外収入」になります。本業プラスアルファの収入ですので、「営業外」ということになります。この賃貸アパートの修繕にかかった経費は、営業外支出となるわけです。また、「販管費」から除外した金融費用(支払利息など)も、営業外費用に計上するのが一般的なようです。営業利益から営業外収支を加算・減算したものを「経常利益」と言い、企業全体の収益を示すものとして使用されます。


最後が「特別収支」です。こちらも「収支」という言葉のとおり、「特別収入」、「特別支出」という二つを含めた言葉です。こちらは、「一過性の収支」という理解をしておくと良いです。事業の経常的な活動にない、例外的な事象が起こった場合に、特別利益や特別支出を計上します。ラーメン屋さんの例で行きますと、保有している賃貸アパートを売却して利益がでた場合は「特別収入」になりますし、火事を出してしまって損害賠償をしなくてはいけなくて支出をした場合は「特別支出」となります。経常利益から特別収支を加算・減算したものを「税引き前当期利益」と言い、ここから税金が引かれて最終的に残る利益が「当期利益」となります。


いかがでしょうか。そんなに難しくないですね。次回は実際の損益計算書を見て理解を深めていきましょう。

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