フォレストファームの森です。こんにちは。
創業期をうまく切り抜け、売上1億円・従業員10人といった規模や、売上高20億円~30億円従業員50人といった規模まで成長した企業では、経営トップの強いリーダーシップのもと、強みを活かした事業の基礎作りが成功して、収益が得られる構造が出来上がっています。でも、内部管理の仕組みは、まだまだ「俗人的で手作業」によって会社を運営しているのが現実ではないでしょうか?
会社がさらに成長するためには、そろそろ作業の効率化や、今持っている情報を戦略的に活用するために、ITシステムの導入が求められる時期です。
しかし、自社内にITスキルを持った人材がいないのも中小企業の悩みです。そういった多くの中小企業に、IT導入のポイントをシリーズでお届けします。
今回(第1回)のテーマは「IT化の落とし穴。IT化に向いている仕事と向いていない仕事」です。
<IT武装は万能ではない>
私は、20歳代から40歳代後半まで、自社や顧客企業の多くのIT化プロジェクトに関わってきました。また、中小企業診断士として独立してからは、中小企業の経営者からもIT化に関するご相談も多く頂きました。
その中で感じることは、「経営者やシステム部門の責任者は、IT導入に「過度な期待」を寄せすぎているということです。まるで、ITシステムを導入すればそれだけで、社内の問題が一気に、全て解決するといった期待と思い込みです。
しかし、ITシステムはそんな玉手箱ではありません。人が解決できないことをシステムが解決できるわけではないのです。それは、近年注目を浴びている、VR(仮想現実)や、AI(人工知能)だって、例外ではなく、人が様々なルール(アルゴリズム)をシステムに吹き込まないと思った通りに動かないのがITシステムです。
従って、ITシステムの導入を検討する場合に、
①まずはシステムに何の業務をさすのか?(業務範囲)
②どのようなルールで処理をさせるのか?(標準化)
③想定外の場面が発生した場合にはどのようなフォローをするのか?(エラー処理)
を予め、社内で検討してドキュメント化(見える化)しておくことがとても大切です。
会社にシステムを導入する目的としては、大きくは2通りだと思います。
1.業務の効率化を目的としたIT化
古くはOA(Office Automation)、最近ではRPA(Robotic Process Automation)などの言葉で語られることが多い分野ですが、人間(従業員)が手作業、手書きで行っている、定型作業や、繰り返し作業をIT化して、作業効率を上げましょう(従業員は楽になりましょう)という取組です。ポイントは、いかに、人がやっている作業を単純化⇒標準化⇒ルール化することがポイントです。
2.金を生み出すことを目的としたIT化
システムをより戦略的に活用する取り組みであり、システムを使って収益をあげるために活用します。例えば、ネット販売(EC)だったり、最近はやりのVR(仮想現実 Virtual Reality)といった活用方法です。
この取り組みでは、ビジネスモデルやビジネスフローをしっかりと見える化することがポイントです。
第2回では、業務の効率化を目的としたIT化について、第3回ではお金を生み出すことを目的としたIT化について詳しく見ていきたいと思います。
では、次回もよろしくお願いします。
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